WSL+Linux版rfriends3でラジオ録音
Windows Subsystem for Linux (WSL) では簡単にUbuntu等のLinuxが利用できます。それにrfriendsをインストールしてラジオ録音を楽しもうという企画です。
初版:2024/11/15
改版:2025/05/02
[!NOTE] 以下、混乱しがちなので
PowerShellの時は PS>
Linuxのターミナル時は、$とします。 また、wslを実行しているPCを”ホストPC”、wsl下で実行しているLinuxを単に”Linux”とします。
もし、すでにwsl,linuxのインストールが済んでいる方は、4.のrfriendsのインストールに飛んでください。
動作確認済ディストリビューション (2025/05/02現在)
PS> wsl --list --online
インストールできる有効なディストリビューションの一覧を次に示します。
'wsl.exe --install <Distro>' を使用してインストールします。
それぞれのrfriendsのインストール方法は以下を参照してください。
Linux/BSD版rfriends3でラジオ録音
最終確認 | 判定 | ディストリビューション | sh | 備考 |
---|---|---|---|---|
2025/05/02 | 〇 | Ubuntu (24.04) | ubuntu | |
2025/05/02 | 〇 | Ubuntu-18.04 | ubuntu | |
2025/05/02 | 〇 | Ubuntu-20.04 | ubuntu | |
2025/05/02 | 〇 | Ubuntu-22.04 | ubuntu | |
2025/05/02 | 〇 | Ubuntu-24.04 | ubuntu | |
2025/05/02 | 〇 | Debian (12) | debian | |
2025/05/02 | 〇 | kali-linux | debian | |
2025/05/02 | 〇 | FedoraLinux-42 | stream | |
2025/05/02 | ✕ | OracleLinux_7_9 | yum 注1) |
|
2025/05/02 | 〇 | OracleLinux_8_7 | stream | 注1) |
2025/05/02 | 〇 | OracleLinux_9_1 | stream | 注1) |
2025/05/02 | 〇 | AlmaLinux-8 | stream | |
2025/05/02 | 〇 | AlmaLinux-9 | stream | |
2025/05/02 | 〇 | AlmaLinux-Kitten-10 | stream | |
2025/05/03 | ✕ | SUSE-Linux-Enterprise-15-SP5 | suse | lighttpd not found |
2025/05/03 | ✕ | SUSE-Linux-Enterprise-15-SP6 | suse | lighttpd not found |
2025/05/02 | 〇 | openSUSE-Tumbleweed | suse | |
2025/05/02 | 〇 | openSUSE-Leap-15.6 | suse | |
2025/05/02 | 〇 | archlinux | arch |
注1)以下の操作が必要です。
$ sudo vi /etc/wsl.conf
[boot]
systemd=true
$ exit
PS> wsl --shutdown
PS> wsl -d ディストリビューション
1.システム要件
AI による概要
WSL2 (Windows Subsystem for Linux 2) を使用するには、Windows 10 (x64) バージョン 1903 以降 (ビルド 18362.1049+) または Windows 11 が必要です。
また、64ビットのプロセッサ、4GB以上のRAM、そして仮想マシンプラットフォーム機能が有効化されている必要があります。
2.準備
1)PCのbiosで仮想化を有効にする。
AI による概要
PCのBIOSで仮想化を有効にするには、次の手順に従います。
電源をオンにして、BIOSを起動します。?
BIOSで「セキュリティ」タブを選択します。?
「仮想化テクノロジ(VTx)」や「Intel VTT」、「Intel VT-d」などの設定項目を探し、有効にします。?
設定を保存して、システムを再起動します。?
仮想化機能を有効にするには、お使いのCPUが仮想化技術に対応している必要があります。
また、一部のBIOSでは搭載CPUが仮想化技術に対応していない場合、設定項目が表示されない場合があります。?
仮想化が有効になっているかどうかを確認するには、
Ctrl + Alt + Del キーを同時に押してタスクマネージャーを起動し、
「パフォーマンス」タブ内の「仮想化」を確認します。
2)Windows Updateでシステムを最新にする。
最新でないと、インストールに失敗することがあります。
システムを最新にするのが不安な方はインストールを中止してください。
3.wslとLinuxのインストール
3.1 wslのインストール
PowerShell(管理者)を起動し、以下のコマンドを実行します。( - は2個)
PS> wsl --update
PS> wsl --install
一旦、Windowsを再起動してください。
3.2 Linuxのインストール
現在ではいろいろなディストリビューションが利用できますが、ここではubuntuをインストールします。
debianでもほぼ同じやり方でインストールできます。
PowerShellを起動し、以下のコマンドを実行します。
PS> wsl install ubuntu
ダウンロード中: Ubuntu
インストール中: Ubuntu
ディストリビューションが正常にインストールされました。'wsl.exe -d Ubuntu' を使用して起動できます
ubuntuを起動します。
ユーザの作成とパスワードを要求されます。
PS> wsl -d ubuntu
Provisioning the new WSL instance Ubuntu
This might take a while...
Create a default Unix user account: ユーザ名
New password: パスワード
Retype new password: パスワード
passwd: password updated successfully
WSLとUbuntuのインストールはこれで完了です。
4.rfriends3のインストール
4.1 インストール
PowerShellを起動し、以下のコマンドを実行します。
PS> wsl -d ubuntu
$ cd <--- これを忘れないように!
$ sudo apt install -y git (gitがすでにインストールされている場合は不要)
$ rm -rf rfriends3_core
$ git clone https://github.com/rfriends/rfriends3_core.git
$ cd rfriends3_core
$ sed -i 's/^export optsamba="on"/export optsamba="off"/' install_ubuntu.sh
$ sh install_ubuntu.sh
4.2 インストール終了
ip address is lo UNKNOWN 127.0.0.1/8 eth0 UP 172.19.148.3/20 .
visit rfriends at http://xxx.xxx.xxx.xxx:8000
finished
finishedと表示されてインストールは完了です。表示されたIPアドレスをメモしてください。
または、以下のコマンドでも確認できます。
$ hostname -I
次に、ubuntuを終了し、shutdownします。
$ exit
PS> wsl --shutdown
5.rfriends3の設定
5.1 Ubuntuの実行
PowerShellを起動し、以下のコマンドを実行します。
PS> wsl -d ubuntu
5.2 rfriends3のWebサーバへのアクセス
4.2でメモをしたIPアドレスを使ってrfriends3にアクセスします。
ホストPCからWEBブラウザ(chrome,edge,firefox等)で上記で表示された
xxx.xxx.xxx.xxx:8000
と入力し、以下のような画面が出たら成功です。ブックマークすると便利です。
5.3 チュートリアル
マニュアルのページのチュートリアルで基本的な操作を覚えてください。
6.rfriendsのデータにアクセス
Windowsのエクスプローラを開くと、左メニューにLinuxという項目があると思います。
それをクリックすると、右にUbuntuというフォルダが表示されます。
以下、Ubuntu¥home¥ユーザ名¥smbdir¥usr2 を辿っていけばrfriendsのデータにアクセスできます。
7.外部PCからのwebアクセス
同一LAN内の外部PCからrfriendsへのアクセスを行うための設定は以下のとおりです。通常は、この設定は行わないほうがいいと思います。
外部PCからWebアクセスするためには以下の2つの設定が必要になります。
1)ホストPCのfirewallの設定で、ポート8000を開放する。
ホストPCで”セキュリティが強化されたWindows Defender ファイアウォール”
を開きます。
受信の規則 - ポート - 次へ - 特定のローカルポート 8000 - 接続を許可する - 次へ -プライベート -次へ - 名前を入力して - 完了
2)ホストPC ->Ubuntu へのポートフォワーディングを設定する。
PS> netsh.exe interface portproxy add v4tov4 listenaddress=<外部PCのipアドレス>listenport=8000 connectaddress=<ホストPCのipアドレス> connectport=8000
8.ubuntu+rfriends3の削除方法
うまく動作しないとか、不要になった場合の削除方法です。
ubuntuからexitします。
$ exit
現在の状況を表示します。(ubuntuが実行中)
PS> wsl -l -v
NAME STATE VERSION
* Ubuntu Running 2
ubuntuをシャットダウンします。
$ wsl --shutdown
ubuntuが停止中であることを確認します。
$ wsl -l -v
NAME STATE VERSION
* Ubuntu Stopped 2
ubuntuの登録を解除します。
$ wsl --unregister ubuntu
登録解除。
この操作を正しく終了しました。
以上