WSL+Ubuntu版rfriends3でラジオ録音
Windows サブシステム (WSL) では簡単にUbuntuが利用できます。それにrfriendsをインストールしてラジオ録音を楽しもうという企画です。
初版:2024/11/15
改版:2025/01/09
1.システム要件
PCがWindows 10 22H2以上、または、Windows 11であること。
いままで、WSLを全くインストールしていない環境であること。
今後対応範囲を広げていきますが、まずは上記の制限を設けます。
すでにwslをインストール済の環境でもほぼ問題ないとはおもいますが。
2.準備
1)PCのbiosで仮想化を有効にする。
AI による概要
PCのBIOSで仮想化を有効にするには、次の手順に従います。
電源をオンにして、BIOSを起動します。?
BIOSで「セキュリティ」タブを選択します。?
「仮想化テクノロジ(VTx)」や「Intel VTT」、「Intel VT-d」などの設定項目を探し、有効にします。?
設定を保存して、システムを再起動します。?
仮想化機能を有効にするには、お使いのCPUが仮想化技術に対応している必要があります。
また、一部のBIOSでは搭載CPUが仮想化技術に対応していない場合、設定項目が表示されない場合があります。?
仮想化が有効になっているかどうかを確認するには、
Ctrl + Alt + Del キーを同時に押してタスクマネージャーを起動し、
「パフォーマンス」タブ内の「仮想化」を確認します。
2)Windows Updateでシステムを最新にする。
最新でないと、インストールに失敗することがあります。
システムを最新にするのが不安な方はインストールを中止してください。
[!NOTE] 以下、混乱しがちなので
PowerShellの時は PS>
Ubuntuのターミナル時は、$とします。
また、wslを実行しているPCを”ホストPC”、wsl下で実行しているLinuxを単に”Ubuntu”とします。
3.wslとubuntuのインストール
3.1 wslのインストール
PowerShell(管理者)を起動し、以下のコマンドを実行します。( - は2個)
PS> wsl --update
PS> wsl --install
一旦、Windowsを再起動してください。
3.2 ubuntuのインストール
再起動すると、自動的にubuntuのインストールが始まります。
インストールの終了を待ちます。
ユーザーの作成を促されるので、user/passwordを入力してください。
Ubuntu は既にインストールされています。
Ubuntu を起動しています...
(略)
Enter new UNIX username: user
New password:
Retype new password:
(略)
Welcome to Ubuntu 24.04.1 LTS
WSLとUbuntuのインストールはこれで完了です。
3.3 インストール結果の確認
インストールが正しく行われているかを確認します。
PowerShell(管理者)を起動し、かつUbuntuのターミナルを開いた状態にしてください。
1)PowerShellに以下のコマンドを入力します。
PS> wsl --version
WSL バージョン: 2.3.26.0
(略)
Windows バージョン: 10.0.19045.5131
2024/11/16 時点で、2.3.26.0 です。
2)PowerShellに以下のコマンドを入力します。
PS> wsl -l -v
NAME STATE VERSION
* Ubuntu Running 2
wsl version2でUbuntuが実行されています。
3)Ubuntuのターミナルに以下を入力します。
$ cat /etc/os-release
PRETTY_NAME="Ubuntu 24.04.1 LTS"
(以下略)
Ubunutu 24.04 が実行されています。
4)Ubuntuのターミナルに以下を入力します。
$ df
C:\ が /mnt/c にマウントされています。バージョンによっては/media/c の場合もあります。その場合はrfriendsの録音ディレクトリの変更が必要です。
4)Ubuntuのターミナルに以下を入力します。
systemdが有効になっているがどうかがわかります。
$ cat /etc/wsl.conf
[boot]
systemd = true
wsl.confの内容が上記と違う場合、またはファイルが存在しない場合は、ここでインストールを中止して環境の見直しを行ってください。
4.rfriends3のインストール
4.1 インストール
タスクバーの検索窓にubuntuと入力してインストールしたUbuntuを開き、以下を入力します。
$ cd ~/
$ sudo apt install -y git
$ rm -rf rfriends_wsl
$ git clone https://github.com/rfriends/rfriends_wsl.git
$ cd rfriends_wsl
$ sh rfriends3_wsl.sh
4.2 インストール終了
ip address is lo UNKNOWN 127.0.0.1/8 eth0 UP 172.19.148.3/20 .
visit rfriends at http://xxx.xxx.xxx.xxx:8000
finished
finishedと表示されてインストールは完了です。表示されたIPアドレスをメモしてください。
次に、ubuntuを終了します。
PS> wsl --shutdown
5.rfriends3の設定
5.1 Ubuntuの実行
タスクバーの検索ボックスに”ubuntu”と入力してUbuntu を実行します。
5.2 rfriends3のWebサーバへのアクセス
4.2でメモをしたIPアドレスを使ってrfriends3にアクセスします。
ホストPCからWEBブラウザ(chrome,edge,firefox等)で上記で表示された
xxx.xxx.xxx.xxx:8000
と入力し、以下のような画面が出たら成功です。ブックマークすると便利です。
5.3 チュートリアル
マニュアルのページのチュートリアルで基本的な操作を覚えてください。
6.外部PCからのwebアクセス
同一LAN内の外部PCからrfriendsへのアクセスを行うための設定は以下のとおりです。通常は、この設定は行わないほうがいいと思います。
外部PCからWebアクセスするためには以下の2つの設定が必要になります。
1)ホストPCのfirewallの設定で、ポート8000を開放する。
ホストPCで”セキュリティが強化されたWindows Defender ファイアウォール”
を開きます。
受信の規則 - ポート - 次へ - 特定のローカルポート 8000 - 接続を許可する - 次へ -プライベート -次へ - 名前を入力して - 完了
2)ホストPC ->Ubuntu へのポートフォワーディングを設定する。
PS> netsh.exe interface portproxy add v4tov4 listenaddress=<外部PCのipアドレス>listenport=8000 connectaddress=<ホストPCのipアドレス> connectport=8000
以上